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昔と今で違うサカキの定義

境にあるからサカキのようです。

神域と俗域を分ける木

「サカキ」とは、堺の木、という意味で、神様の領域と人間の領域の境に立てる木、だったという説があります。柳田先生は、「クロモジが古代のサカキであり、日本人は南から渡来した」という説を生涯持っておられたようですが、他のお人にはクスノキという説もあります。私は少しDNA系の研究をしていたので、東北のお人の肝炎ウィルスは南海の民と同じものを代々持っていて、近畿地方、関東のお人はどちらかというとアジアの大陸系の肝炎ウィルスを持っているお人が多い、という話を聞いたことがあります。ですから、柳田先生のクロモジ説も、クスノキ説も、どちらも地域的にいえば正しいと思います。また、これからの研究で別の日本古代の「サカキ」も見つかるかもしれません。現実世界の文化というものは、数学のように回答が一つではなくてもよいのではないでしょうか。